中古 樹「記憶の里」 2018年度芸術学部長賞
[作者]
中古 樹
[作品]
「記憶の里」
[作者コメント]
里山の人々は山を神とし、古より神々が住まう山と人が住む里とで対峙し、秩序を保ち暮らしてきた。それは文明が発達した現代においては失われてしまったように思える。 しかし、変わることなく続く日常に確かに記憶されていた。 記憶は環境や経験による過去の残像だ。鑑賞者各々の記憶に委ね、視覚による表現では直接伝えられない音やにおい、空気感などをより豊かに感じさせることができると考える。
[受賞]
2018年度芸術学部長賞
土屋りゅう「track」 2018年度芸術学部長賞
[作者]
土屋りゅう
[作品]
「track」
[作者コメント]
祖母が語った73年前の戦争の記憶。彼女を苦しめる「戦争」とは何なのか、知りたい一心で、日本中を巡った平成最後の年。流れゆく時間の中、確かに存在する過去の痕跡をそこに見た。
[受賞]
2018年度芸術学部長賞
萩原哲平「そして巨樹は神となりて」 2018年度芸術学部長賞
[作者]
萩原哲平
[作品]
「そして巨樹は神となりて」
[作者コメント]
多種多様な樹木に囲まれ、樹の文化とまで言われる日本。中でも多くの恩恵をもたらす巨樹は、かつての生活において重要な位置を占めていた。樹に正対し、仰ぎ見ることで、昔の人が樹に祈りを捧げる姿に私自身を重ねた。巨樹という存在が当時の人々にとってどれほど心の拠り所であったかを、現代に生きる一人として顧みたい。
[受賞]
2018年度芸術学部長賞
丸喜翔太「カミガカリ」 2018年度芸術学部長賞
[作者]
丸喜翔太
[作品]
「カミガカリ」
[作者コメント]
南北に長い日本では数十万件の多種多様な祭りが存在する。神輿を泥だらけにする祭り、天狗が火の上を歩く祭り、来訪神が実際に祭りの場に現れる祭りなど様々だ。これらの祭りの日には、普段の日に起こり得ないカミガカリ的瞬間が訪れる。私はその瞬間に夢中になってシャッターを切った。なぜなら、そこには祭りに真剣に向き合う人々、すなわち季節によって移り変わる自然と共に生きてきた日本人の心が写るからだ。
[受賞]
2018年度芸術学部長賞
山田凌「emotion」2018年度芸術学部長賞
[作者]
山田凌
[作品]
「emotion」
[作者コメント]
写真にはどうしても時の感情が写ってしまう。 私は写真に揺れ動く「心」を刻み込みたい。 刻まれた心を紡ぎ合わせた時、それは私自身が生きた証になる。
[受賞]
2018年度芸術学部長賞
乙川和矢 「清水越え」2018年度金丸重嶺賞
[作者]
乙川和矢
[作品]
「清水越え」
[作者コメント]
山岳地帯を有する日本国土での交通網の発達にトンネル掘削技術は必要不可欠である。峠を越える交通の厳しさと、建設者たちの功績を、土木遺産を中心に今ここに記録した。
[受賞]
2018年度金丸重嶺賞
関口拓真「GUYS FOR −0.001sec. Byond−」2018年度金丸重嶺賞
[作者]
関口拓真
[作品]
「GUYS FOR −0.001sec. Byond−」
[作者コメント]
2018年、SUPER GTへの初挑戦となった木村武史率いるCARGUY Racing。今シーズンのレーシング活動へ密着取材し、制作した作品である。0.001秒が泣くか笑うかの大きな分岐点、モータースポーツの厳しさ、0.001秒の重み。CARGUY Racingの目指す舞台。それは世界3大レースである「Le Mans 24h」だ。彼らの挑戦はまだまだ続く。
[受賞]
2018年度金丸重嶺賞
深津春平「出世しゆく対価 」2018年度金丸重嶺賞
[作者]
深津春平
[作品]
「出世しゆく対価 」
[作者コメント]
私たちが生きるために食べているものが生まれていく、届いていく過程の中でどのような方々が苦労し工夫をしているのか。そもそも自分自身が豚肉を食べるまでにどれほどの数の人間が関わっているのか。食肉産業の現場で起こっている様々な問題の本質へと迫り、命を食べるということの価値を再認識していく。
[受賞]
2018年度金丸重嶺賞
中島大吾「結び」 2018年度芸術学部奨励賞
[作者]
中島大吾
[作品]
「結び」
[作者コメント]
橋やトンネルは私たちの現代の生活に欠かせないものである。道路や鉄道を利用する中でその土木建築には造形美や機械美があると感じ、その魅力に様々な角度から迫った。
[受賞]
2018年度芸術学部奨励賞